自治体学校 in奈良での分科会。講師「何の役にも立たない」とは?

7月24日(日)の分科会で、釘丸議員は「再生エネルギーの可能性」を受講。
その間に、私は奈良公園で牡鹿と戯れていたわけではなく、分科会で
「地域経済の再生、循環をどうつくるか」を学んでいたのでした。

 講師は、愛知東邦大学地域創造研究所顧問の森靖雄氏。
 分科会講師・森靖雄先生

1  「振興条例」作りの動きと背景 
 どういう事をしたら、商店街が生き返るのか。条例をつくっただけではダメ。予算がついても効果が上がるとは限らない。条例をつくって何をするのか。下支えを住民がやらないと続かない。ポイントは、何を行政にやってもらうか、市民が何をするかだ。地域で何が問題なのかをきちんと分析することが必要。
  墨田区、組合が「我々は住民の困難さを本当に知っているだろうか?」と、市に「実態を行政として責任をもって調べる」ことを要求。係長以上の全員が手分けをして町工場や内職も含め、計画的に市内事業所全2万件の調査をして、マスコミ報道より、はるかに深刻だと気付いた。そこで、1979年に「中小企業振興基本条例」をつくった。
 「まちづくり三法」
  ・大規模小売店舗立地法-元の大店法は規模、大店立地法は立地の場所を規制。アメリカでは自由に出店できるというが、経済・教育は州の責任であり、国の法ではない。アメリカのことを日本に持ってきても何の役にも立たない。
  ・中心市街地活性化法-ようやく行政が「商店街」に目を向けたと思ったが、中心市街地だけ活性化?周りを切り捨てることになってしまう。今のところ、成功例は無い。
  ・改正都市計画法-2000年改正、ゾーン計画の立案。国は条例をつくれと言うが、条例をつくっても、支える人、支える動きが無い。
 帯広市では、条例をつくる前から、市民が行政を動かしてきた。

2 地域経済の現状と経済「循環」の役割
 地域の商店街は、近くに大型店ができると太刀打ちできないのを、力の強弱や規模のせいにしてしまう。70%はそうだが30%は違う。
 通貨の循環が弱まったのが地域経済衰退の原因である。地域をお金が循環していたものが、大型店ができて、地域でのお金の循環(流通)が無くなってしまう。地域にお金が回る仕組みをつくらないと成功しない。
地元商店街と大型店の経済効果の違い
1年間の地元効果(100万円の経済効果の比較)
<商店街地域の場合> 売り上げが1回転するのに約1週間かかる。月の初めの100万円が地域を循環して、月末には400万円の売り上げ実績になる。
 100万円→100万円×4回転/月=400万円→×12月=4800万円÷2=2400万円
<大型店の場合> 地元に戻るのは地方税と従業員給与で売り上げの5%程度。
 100万円→ 5万円×4回転/月= 20万円→×12月=240万円÷2=120万円
     →95万円→本部→全国・世界規模で一括仕入れ 
同じような購買力でも地域経済が急速に貧しくなる。もう一度、地域でお金が回せるようにすることだ。その仕組みを作り出せる人をつくること。     
 
3 法改正を生かした宮古の「リフォーム助成」
 2010年度の市の単年度事業として実施。2011年度も延長したが、3・11大震災があったが、制度を維持し震災助成への上積み可とした。宮古の制度成功は、住民と業者の立場に立って考えたこと、地元業者優先にしたことにある。

4 営業活性化に取り組む各地の奮闘 巨大店の影響を受けるJR尼崎駅前再開発地域の旧市場と周辺商店街の実情
 愛知県東海市太田川駅前スーパー撤退跡地で市民会社が買物施設を経営
「ゆるきゃらまつり」を創出した彦根市中心街地域

5 地域振興ネットワークの呼びかけ振興に取り組もうとしている地域が交流し合える仕組みをつくったらどうか。相談できるところに相談を。

奈良公園の鹿、カメラ慣れしている雰囲気


この後、◎名古屋市中小企業実態調査の取り組み、◎帯広市中小企業振興条例と地域経済について、◎「地域と共生する商業」研究会に参加して(尼崎市)、◎ものづくりと人の顔が見えるまちをめざして(大東市)の4件の事例報告がありました。

その後、講師と各事例についての質問・意見等で参加者の討議、最後に講師が「皆が答を出す」ことを求めました。
 地方自治体でできた制度・条例をどのように住民本位に運用させるのか。名君が常に現れるわけではない、自分が何をするのか、住民がどれだけ汗をかけるかが問われる。役所へ行って職員を言い負かして帰ってきたと報告をする人がいるが、権限の無い人を言い負かすのは無駄なエネルギーだ。上を向いて苦労している職員をこちらに引き込む、住民側に役所をつけることだ。国・県に「住民が困っていることを解決できないで、困っている」と言ってもらえるような関係をつくろう。
外部資本に依存するのではなく、わが地域でできることは何なのか考える。住民ができることは大きな間違いにはならない。
 学びながら成長していく内発的発展を!
スポンサーサイト
  1. 2011/07/29(金) 21:35:14|
  2. 活動レポート
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<「子どもの未来に原発はいらない」のつどい | ホーム | 自治体学校 in奈良 の初日>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://kuriyamakayoko.blog102.fc2.com/tb.php/809-0e3620b6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)