渋滞を、科学と「江戸しぐさ」で解決する話

 2月9日、厚木商工会議所で、厚木市主催の道路講演会がありました。
 100人募集のところに、会場はほぼ満席。 
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 かつての道路公団、現在は、中日本高速道路(株)東京支社厚木工事事務所の水上所長から、第2東名と圏央道の一部・さがみ縦貫道路についての事業紹介と、高速道路の安全な走行についての話もありました。
 圏央道は首都圏をぐるっと300キロにわたって取り巻く、渋滞解消のための道。用もないのに、混んでいる首都圏を通らなくてはいけない状況を打破するためなのだそうです。
 これができることで、現在900か所の渋滞ポイントが600か所になり、厚木ー八王子間の80分が40分に、厚木ー茅ヶ崎は40分が15分になるとか。 災害時の緊急輸送路の確保にも役立つということです。
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 高速道路の防衛運転
 ・渋滞の最後尾に着くとき
     渋滞のしはじめは、走行車線へ。
     後ろの車のスピードに危険を感じたら、緊急避難で路肩へ。
 ・逆走事故には
     走行車線を走る。逆走車は、キープレフトで来る確率が高い。向こうの左はこっちの右。
 ・ETCではスピードを落とす。前の車が止まってもぶつからないように。
 ・シートベルトは後部座席でも着装
     車外放出での死傷が多い。後ろの人が前の座席にぶつかって、椅子を壊し、人を押しつぶすことにもなる。
 ・路肩で車外に出るのは、車がぶつかる危険が高い。他の車にぶつかって言い争いをするときでもガードレールの外に出ること。
 
 実に役立つ話です、特に運転のあまり上手くない私には。

 講演は「渋滞のサイエンス」。講師は、東京大学大学院工学系研究科の西成活裕準教授。テレビにもよく出ているので、見たことがある人も多いでしょう。
 厚木も渋滞で大変、何かのヒントになれば、と話始めました。
 
 自然渋滞の起こる2大要因として、
  ◎車間距離  
      40メートル以下に詰めると、ブレーキの連鎖反応が後ろに伝わってしまう
  ◎反応速度
      前の車の加速、減速に素早く対応できないと、ブレーキの連鎖反応が後ろに伝わってしまう
 ということで、これは車間距離の実験。右下の赤い車が、車間距離をあけて前から来た渋滞の波を吸収することで、同じ台数でも、渋滞が解消したというもの。
 これは、日本テレビで放送できなかった実験で、理由は、その時のスポンサーが三菱、使っている車両は三菱ではなかったから。
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 渋滞で有名な小仏トンネルでの実験。3台が車間距離を40メートルあけて、一定の速度で走る。ところが、割り込みの車が来て、実験は失敗だったとか。「非常に悔しい思いをした」との講師の弁には、会場から笑いが。
 今年の3月には、再度、実験するそうです。今度は絶対に追い越されない方法で、つまりパトカーと一緒に走るらしい。
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 これは人間の渋滞。整列して順番に出るほうが、早いのだそうです。整列でなくても、障害物を置いても、渋滞解消に効果あり。
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 渋滞に関する理論「待ち行列理論」で、リトルの公式というものがあったが、 1993年に渋滞を考えるための新しい数学ができて、渋滞のできる様子がより正確にわかるようになったのだそうです。
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  「江戸しぐさ」という言葉がありますが、個人のマナーや知識が重要であり、利他と長期的視野が渋滞解消への方策だということでした。

 たくさんの科学の話のまとめが、個人の意識の問題になるところが、人間世界のおもしろさ。
 個人と、行政のバランスでしょうか。
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  1. 2009/02/10(火) 17:29:53|
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