6月24日(火)の後期高齢者医療制度廃止の賛成討論、冒頭の昔話。

この本は、「日本のなぞなぞ話」という昔話シリーズの1冊。
実は、私が小学生のころ、父が常磐ハワイアンセンター(現スパリゾートハワイアンズ)の旅行に行ったとき、なぜかこの本をお土産に買ってきてくれたのです。面白くて何度も読み、うちの子どもたちにも読みました。
岩手の実家に置いてあるのですが、今回は、厚木市立中央図書館で、書庫から探してもらって借りてきたのです。
偕成社の「少年少女・類別/民話と伝説17 日本のなぞなぞ話」 1971年4月が1刷です。
読めば5分程度ですが、3分程度に縮めて読んだ文章を紹介します。
年よりのちえ むかしむかし、信濃の国に、気だてのやさしいむすこが、百姓をしてくらしていました。
むすこにはとっさまがいましたが、そのとっさまは、こんど、六十一才になりました。
『六十をこえた年よりは、生きていても、なんのやくにもたたん。だから、山おくのふかいところへつれていって、谷へ落としてくるように。』
この国の殿さまが、そういうおふれをだしていのです。
殿さまのいいつけですから、国じゅうのみんなが守らねばなりません。そこで、むすこも、しかたなしに、とっさまをせおって、高い山へ登っていきました。山おくにさしかかったときです。とっさまは、どういうわけか、むすこのせなかから手をのばして、木の枝をぽきんぽきんとおりました。それがたびたびになったので、むすこも、はっと気がつきました。
「とっさま。そんなめじるしをつくっておいて、あとで、それをつたって、うちへもどってくる気ではあるまいの。」
「そうじゃない。これは、おまえがうちへもどるときに、道にまよわないようにと、そのめじるしのつもりなんだから」
むすこは、おもわず、なみだをこぼしました。こんなにやさしく、こんなに思いやりのあるやさしい親を、どうして、深い谷に、ころがし落とすことができましょう。
むすこは、とっさまをせおったまま、うちへもどりました。そして、うちのゆか下にあなをほり、ざしきをつくって、そこへとっさまをかくしておきました。
ところで、この国の殿さまは、親をすててこいなどというだけあって、ときどき、むりなことをいいつけます。
ある日のこと、百姓たちをよびだして、また難題をだしました。
「灰で、なわをなって持ってくるように。」
わらや、木をもしてできた灰で、なわをなえるはずがありません。百姓たちは、はてさて、どうしたものだろうかと、大よわりです。
むすこも、どうしたらいいものかわかりません。それで、うちへかえるなり、ゆか下にはいって、とっさまに、そうだんしました。
「それは、むずかしいことではない。力をこめ、かたいなわをなってから、それを、こいしお水につけてかわかし、そのままやけば、灰のなわができる。」
むすこが、いわれたようにしたら、ほんとうに、灰のなわができあがりました。
ほかの百姓は、だれもやれなかったので、殿さまはむすこをほめそやしました。
「いえ、殿さま。これは、わたしのちえではございません。」
むすこは、しょうじきに、ゆか下にかくしているとっさまから、おしえてもらったのだと話しました。殿さまのおふれにそむいたのですから、とっさまも、じぶんも、つかまえられて、ろうやへ入れられるか、それとも、谷ころがしの、こわいめにあうかもしれないと、かくごをきめていました。
ところが、殿さまは、おこるようすをみせませんでした。
「なるほど、さようか。年よりは、いろいろのことをよく知っているものだ。やくにたたないどころではないな。これからは、だいじにさせることにしよう。」
殿さまは、そういって、谷ころがしをやめさせたといいます。
- 2008/06/27(金) 20:02:51|
- 議会報告
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